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睡眠を制するものは、人生を制する。『SLEEP -最高の脳と身体をつくる-睡眠の技術』

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(Photo by "Clem Onojeghuo" unsplash) 

人類は、ここ200年くらいで、蒸気機関を、電気を、ITを発明し、生活を激変させてきました。いわゆる、「産業革命」「IT革命」と言われるやつです。しかし、生活環境が激変したとはいえ、我々人間の生物的な仕組み自体は進化していないため、テクノロジーの恩恵を授かっている一方、それによって、生活をかき乱されている部分もあります。

これを書いている現在、2017年において、人はいつでもどこでもインターネットにアクセスでき、よくも悪くも、誰かと、何かと絶えず「コネクト」しています。

そのため、ついつい寝る前には徐にスマホを開いて、ネットサーフィンをしたり、SNSをみたり、することも多いのではないでしょうか。寝る前のスマホやパソコンの電子機器のライトが睡眠の質には悪影響だということを聞いたことがあるにもかかわらずです。

また、多くの人は、日々の仕事、トレーニングや研究で、心身が疲れていることと思います。そして、その疲れが寝ても覚めてもとれないことから何かしらストレスを抱えている、悩んでいる、という人も少なくないと思います。

また別の人は、すでに睡眠には気をつけていて、たっぷりと睡眠時間をとるようにしているにもかかわらず、寝起きがいつも気だるい、という人もいるかと思います。

健康は人にとって一番大事な資産であり、その健康を形成するのに最も重要なのが「睡眠」であることは間違いありません。私自身も上記のような状況から、睡眠に対する理解を深め、生活、ないし、人生を豊かにしたいという想いから、下記の書籍を手に取ってみました。

SLEEP 最高の脳と身体をつくる睡眠の技術

SLEEP 最高の脳と身体をつくる睡眠の技術

 

以下本書籍の中から、自分の防忘用にいくつかポイントをメモしていきます。

一生続いていく睡眠に対して知ることは、一生使える武器になると思いますので、睡眠について少しでも悩んでいる方はぜひ読んでみてください。

『SLEEP -最高の脳と身体をつくる-睡眠の技術』

※便宜上以下の部分はである調にしております。

ここでは以下の6つを取り上げてご紹介します。

1.睡眠に影響するホルモンをコントロールする

2.睡眠を阻害する電子機器を断つこと

3.睡眠のゴールデンタイムに寝る

4.マインドフルネスを睡眠に取り入れる

5.早起きは脳の働きを活性化させる

6.身体を自然触れるさせる、「アーシング」を行う  

1.睡眠に影響するホルモンをコントロールする

睡眠には次の3つのホルモンが大きく影響していると言われている。

セロトニン

メラトニン

コルチゾール

セロトニンメラトニンは熟睡するのに必要なホルモンであり、1日のうちに浴びる自然光の量によって増減する。一方コルチゾールは、我々が活動する時に作用するホルモンであるが、コルチゾールが適切なリズムで増減することが重要である。コルチゾールメラトニンは反比例の関係にあるものである。不規則な生活になるほど、正常なホルモン分泌が阻害されてしまう。まずは、朝早く起きて、自然光を浴びることから始めよう。1日のスタートが1日の良い終わりを決めるのだ。

2.睡眠を阻害する電子機器を断つこと

寝る前に電子機器の画面を見る、正確にはそのブルーライトを浴びることは、睡眠を阻害する。(ブルー)ライトは、コルチゾールの生成を促し、メラトニンの分泌を抑制してしまう。つまり人口照明は、寝る前の身体がOFFになる邪魔をするということだ。現代の人、さらにはスマホを所有している人は、少なからず皆、スマホ依存症だと言っても過言ではない。四六時中、スマホをいじっているが、スマホは睡眠からしたら明らかに敵だ。スマホを開けばすぐに情報の海が広がるが、寝る前の情報の探索は、ドーパミンの生成も促してしまう。ドーパミンは、注意力の向上、意識の覚醒に関係するものであり、睡眠を阻害してしまう。

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(Photo by "Alex Holyoake")

ネットサーフィンに変わる楽しいこと、読書や恋人や家族との会話など他にもできることはたくさんある。そういった時間の使い方を考えることが重要だ。ルールとして、スマホを寝室に持ち込まないなど、寝る前の時間は触らないなどのルールを設けてもいいかもしれない。

3.睡眠のゴールデンタイムに寝る

睡眠のゴールデンタイム、それは、午後10時~午前2時の間である。この時間帯に私たちの身体に関係する諸ホルモンの分泌量が最大になるからだ。毎日、十分な睡眠をとることは、身体を正常にセットするために必要なことだ。眠気のピークを超えると、元気が湧いてくるような感覚になり、ついつい作業を続けてしまうこともあるが、このつけは確実に翌日に現れてくる。人は「習慣の動物」であるため、決まった睡眠サイクルをキープすることが大切だ。その際に、90分単位で睡眠時間を確保することが重要だ。

睡眠サイクルは、身体を回復させる深い睡眠(深いノンレム睡眠)、深い睡眠より浅い睡眠(ノンレム睡眠)、夢を見るくらい浅い睡眠(レム睡眠)で構成されているが、これらが通常90分周期で繰り返されるからだ。起きる時間から逆算して、90分周期で睡眠時間をとり、睡眠サイクルをできるだけ習慣化することが大切である。

4.マインドフルネスを睡眠に取り入れる

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(Photo by "Ben Blennerhassett")

マインドフルネス、Googleをはじめとするシリコンバレーの企業などで注目されたことがきっかけで、昨今世界的に注目されているが。(詳しくは以下の本をご参照ください)

サーチ・インサイド・ユアセルフ――仕事と人生を飛躍させるグーグルのマインドフルネス実践法

サーチ・インサイド・ユアセルフ――仕事と人生を飛躍させるグーグルのマインドフルネス実践法

 

 マインドフルネスが注目された背景として、身体一つさえあれば、誰でも、いつでも実践可能であり、良い効果をもたらすことが挙げられる。マインドフルネスはあなたの睡眠を改善するのにも大いに役立ってくれるだろう。

その実践方法の一つが瞑想である。毎日寝る前、あるいは起きた後、目を閉じて、「呼吸」に意識を集中し、心身や脳をリラックスすることを、繰り返し実践することにより、一連の動作に伴う神経細胞のつながりが強化され、瞬時にリラックスすることができるようになる。これまで瞑想の習慣によって、以下のような効果があることが研究によっても照明されているようだ。

・集中力の向上

・ストレスの軽減

・睡眠の量と質の改善

書籍の中では、効果的な瞑想、深呼吸の方法なども紹介されている。まずは意識して呼吸するところから始めてみると良いだろう。

5.早起きは脳の働きを活性化させる

これも幾度となく耳にしたことがあるメッセージだ。「早起きする人のほうが、夜更かしする人に比べて、積極性が高く、仕事で成功する確率も高い」といった言葉も毎日のようにライフハック系の記事で目にする。だが、なかなか早起きするのは難しい。そこで、本書籍で紹介されていた、解決策について下記に紹介する。

・翌朝の楽しみをつくる

・ベッドから飛び起きる

・アラートをベッドから遠いところにおく

・朝起きたらすぐに水を飲む

・起きたらすぐに太陽光を浴びる

・休日平日関係なく同じサイクルで寝る

いろいろ手段はあると思うが、一番は習慣化してしまうことだと思われる。まずは、アラームをベッドから離れたところに置き、目覚ましを止めるためにベッドから出たついでに、水を飲むところから始めよう。

6.身体を自然触れるさせる、「アーシング」を行う

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(Photo by "Ben Hartley")

なにやら地面の電磁エネルギーを通す性質は、人体に素晴らしいメリットをもたらすことが明らかになっているようだ。研究者界隈では、身体が直に地面に触れることを、アーシング(グラウンディング)を呼ぶらしく、その研究において、血液状態の改善や心臓発作リスクの軽減、副交感神経の活性化による、リラックス効果があることが明らかになっている。高名なスポーツ医師などはすでにアーシングをスポーツ選手の身体マネジメントに活用しているという。コンクリートジャングルの中で生活している人も多く、リアルに地面と直に接することは難しいかもしれないが、アーシング製品なるものがあるらしいので、興味のある方は試行してみてはいかがだろうか。

 ここで挙げた6つのポイントは本書籍で取り上げられているトピックの一部であり、他にも睡眠と食事の関係、睡眠と運動の関係、睡眠とセックスの関係、睡眠と寝具やパジャマの関係など、我々のライフスタイルと睡眠の関係性を総合的に論じています。皆様も睡眠に対する理解を深め、良い睡眠ライフをお過ごしください。